こんばんはマロンおじさんです🌰
気づけばいい時間でびっくりしました。
早速エッセイの続きです。
奥さんが円形脱毛になったのは今年の4月です。
そして僕は7月の終わりに最低な行動をとってしまいました。
仕事で疲れ、毎日毎日暑くて僕のイライラは限界を超え、通勤バスの中でふと「生きるの疲れたなぁ」と思いました。
すると翌日の夕飯時、一口食べた所で奥さんも同じことを呟いたんです。
大量に髪の毛が抜けている真っ最中の奥さんが言うのは当然だと思います。
でもそれに情けない塊と化した僕が同調したんです。
奥さんはすぐ反応し、確かまた「正社員」というワードを言ったような気がします。
僕は自分でも驚くほど大きな声で「だから毎日最後まで残業して頑張ってる!こんなに頑張ってるじゃないか!」と叫び手に持っていた皿をバーン!とテーブルに打ちつけてしまいました。
それだけでは感情が収まらず近くにあった鳥さん達のゲージを力任せに倒してしまいました。
一瞬の事でしたが、もはや制御不能状態でした。
泣き叫ぶ奥さんと部屋中に飛び散ったナポリタン、ゲージの中で慌て羽ばたく鳥達を見て我に帰りました。
自分のした事に驚き茫然と立ち尽くしそうでしたが、違うそうじゃない「何てことしたんだ、何てことしたんだ、ごめんなさい、本当にごめんなさい」と言いながらひたすら片付けました。
この日、子供達は夏休みなので前のパパさんと会って夕飯を食べに行って居ませんでした。
それは前もって聞いていたわけではなく、仕事から帰って夕飯の時に知らされました。
僕は家族4人での夕飯の時間が好きだと感じていたので「好きな時間が奪われた」と感じてしまったようです。
それがこのような行動を取ってしまう材料の一つになったんだろうと後で思いました。
片付けが終わり少し落ち着いてからの奥さんの話は、取り返しのつかない事をして信頼を失い何もかもゼロの状態になった僕の心に初めて届きました。
僕はこの環境に甘えていました。
円形脱毛になってしばらく仕事を休んでいた奥さんは体調が万全ではないのにすぐにまたフルタイムで働きはじめました。
僕の稼ぎだけではやっていけないからです。
そんな穏やかじゃない、あり得ないと思うような事なのに、僕はその状況にすぐまた慣れてしまいました。
奥さんだけが家事をすることになんの疑問も持たず、それがずっと僕の「絵を描く時間のため」にそうしてくれていたという事にも気づかず、ただ当たり前のこととして僕は日々のうのうと過ごし何にも感謝していませんでした。
この日の夕飯も子供達はいないけど僕が疲れ帰ってきてスーパーのお弁当じゃ嫌かもしれないからと、自分も疲れてたけど頑張って作ったのにと奥さんが泣きながら言いました。
そんな事も気づくことが出来ない僕と言うヤツは、あれが嫌だ、これも嫌だ、と傲慢で我がままでとても幼稚で未熟な人間。
僕はそんな惨めな人間なんだとやっと自分の中で明らかになりました。
優先順位は何よりも家族、この意識が僕にはずっと欠けていました。
僕が女性から男性になり結婚して家族の一員になるまでのスピードは早かった。
結婚前から同居していたので普段と変わらない延長線上に結婚があり、そこをただ通過しただけのような感じだったからなのか。
嬉しかったり感動したり心からありがとうと思った事は嘘ではないし、結婚は僕自身の夢が叶ったこの上ない状態なのに、それも当たり前の事になってしまい感謝すらしなくなったなんて。
この日から僕は毎日、自分がいかに惨めな人間だったかを日記に書き始めました。
そしてそこから抜け出す努力を始めました。
この仕事が嫌だから絵でなんとかしてやる!ではないんだ、大袈裟かも知れないけど絵を描くのは僕の天職のような物だから焦って始めることではないんだ。
やり始めれば必ず良い結果を産んでくれるものだから、パートしながら絵を描く手も毎日休めることなくそれを習慣化していこう。
そうやって「情けない」と「だから早く絵でなんとかならなくちゃ」が紐付けされている事の無意味さと、それにより起こる「焦り」に向き合いました。
意識して向き合うとそれは24時間いつでもしつこく何度も浮上しました。
仕事でしんどい作業の時は特に浮上しますし、酷い時は信じ難いほど数分おきに浮上してくる事が分かり驚くと同時にこれをそのままにしていたんだと思いゾッとしましたが、怯む事なく脳内でひたすら「明らか」にする作業をし続けました。
〜つづく〜
さて今日のチュックツー!
他にはいろんな掃除用具のみを次々と描きました。
明日はそれにチュックツーを書き足していきます💖
今日のお話はしんどい場面でしたが、最後までお読みくださり本当にありがとうございました。
次回でこのエッセイは終わりになりますので是非また見にきてください。
では、良い夜を✨
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